2008年 07月 27日
なんと...これは、木造住宅である。 坂下兼三君の設計・監理による秀作・労作。 建物は越谷市・元荒川の川面を南に臨む。平面図(間取り図)はきわめてシンプル だが、立ち上がった空間構成がとても豊か。 住宅業界による「高気密・高断熱」というセールス・トークが喧伝され、これが世間 に定着して久しいが、この住宅が持つ「空間の豊かさ」にはやはり敵わない。 この住宅は、きっと季節ごとの太陽の恵みを十分に享受するだろう。光や影の動き が賑やかだ。そして風の通りを楽しむこともできるだろう。ここは、四季折々を欲張 った 贅沢な空間。 一方、この住宅は、年に数度は深刻な結露に悩むだろう。年に1度は、台風により雨 漏りすることが約束されている。そして、毎年のペンキ塗りが求められている。 この住宅は、住み手が面倒な様々を覚悟し、それとは引き替えに「大きな宝物」を得 た好例と云える。
by motoki8787
| 2008-07-27 19:08
| 建物雑記
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