奥沢文庫

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2015年 01月 13日

徳雲寺・納骨堂を分解してみた(その1)

多くの知人が「あれはスゴイぞ」と絶賛する徳雲寺・納骨堂(設計:菊竹清訓、
久留米市、築50年)、昔から気になっていましたが、展覧会でその原図を見
て以来、思いが嵩じています。なかなか実物を見る機会がないので、どれ
どれ、と試しに模型を作ってみました。
f0091854_22584029.jpg

向かい合う(末広がりの)壁柱(厚さ30センチ、高さ3.65m)に12mもの長い壁が
架かります。上段、下段、何れの壁も宙に浮き、この2枚の壁が納骨堂の屋台骨。

上段の壁は逆梁(45センチ×75センチ)と共に両外側へ3m跳ね出しますが、
この逆梁が端から端まで連続していないところに注目です。松井源吾(構造家)に
よる「光弾性の実験」(※1)によって不要な部分を削ぎ落とした結果でしょう。

菊竹清訓は建築構造を考える時、安全側で決定することを潔しとせず、一切の無駄
を省くことが常でした。無駄のない構造はそれだけで美しいものです。一方、よく
見ると壁が少しだけ梁からせり出し、構造役者達の競い合い(役割り分担)を丁寧
にデザインすることも忘れませんでした。
f0091854_09580512.jpg
村井修氏撮影の正面です。竣工時は水盤の上に浮かんでいました。


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by motoki8787 | 2015-01-13 21:35 | 連載 | Comments(0)


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