2017年 01月 25日

花沢集落へ行った

焼津駅からそう遠くない花沢集落を見物した。

焼津市花沢地区はH26年に重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)に指定された。
静岡県下では初めてのこと。30世帯ほどの世帯が奈良時代の旧東海道(静岡宿から
焼津宿へ抜ける)に沿って連なる山村集落。

南北にのびる街道の幅員は僅か3m程度、両側(東西)の山が迫り空は狭い。日の出
は遅く、日の入りは早い。平地に乏しく、そのため宅地、耕作地は幾重もの石垣により
造成されている。

街道の脇には幅2m程の川が流れる。川は街道から1.5mほど低く、その両側は石垣に
より護岸されている。このように、石垣は花沢集落のそこかしこにあり、景観上の主役
である。川は沢と呼ぶには水量が多く、渓流と呼ぶには水深が浅い。ところどころに
川床への降りる石階段(ダンダン、と呼ばれている)があり、川は今でも集落の生活を
支えている。
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集落の生計はミカン畑と茶畑で成り立ってきた。桑の老木があるから、かつては養蚕業
も営まれていた。それら畑は、斜面のなかに僅かな平坦地を探し出すか、あるいは切土
造成してのこと。遥か遠く見上げた先に茶畑の畝が張り付き、道端にはミカン運搬用モ
ノレールの起点がひっそりと顔をのぞかせている。

各世帯は3〜4棟の建物からなる。街道に面して納屋があり、その奥に主屋、蔵などが
建つ。これらは、どの世帯においても中庭を囲む配置をとり、この配置が花沢集落の大
きな特徴の1つである。屋根は茅葺きから瓦に変わり、土壁は板張りに姿を変えたが、
集落の構造はよく保全され興味深い。

花沢に今でも残る風習などについては「花沢の民俗」(焼津市総務部市史編纂室編集)に
詳しい。







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# by motoki8787 | 2017-01-25 17:43 | 風景・街あるき | Comments(0)
2017年 01月 16日

コロナブックス「茨木のり子の献立帖」

平凡社からコロナブックス「茨木のり子の献立帖」が発刊。茨木の残したレシピと
その料理を、台所、食卓周りの写真と共に紹介。帯には、「倚りかからず」の詩人
は料理上手だった、とある。

「茨木のり子の家」(2010年)に続き、今回は台所廻りの詳細実測。

茨木邸は1958年に竣工している。この住宅のLDKは2階にあるが、当時の住宅には
ほとんど例がない。また、公団住宅に「食堂兼台所」が登場して間もない頃だったから、
食堂と台所を給仕口(ハッチ)で連絡する間取りも珍しかった。

台所、食堂周りの造作材は、すべてワラン材。今では価格が上がり、なかなか自由に使え
ない。なかでも、給仕口の引き戸(w340*h500)がラワンベニヤ板(厚さ僅か5.5㎜)
で作られ、微笑ましい。

この本には茨木の日記も収録され、本としての奥行きがグンと深い。料理、食べること、
買い物、交遊などの記事を読めば、詩人がうんと身近になる。茨木ファンには必読書。

企画、料理の再現、器の見立ては織田桂、写真は平地勲、編集は清水壽明+織田桂+日下部行洋


                
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                実測原図(着彩)

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# by motoki8787 | 2017-01-16 20:43 | お仕事 | Comments(0)
2017年 01月 08日

コロナブックス「諸星大二郎の世界」

平凡社からコロナブックス「諸星大二郎の世界」が発刊。

諸星大二郎(1949年〜)は、古史古伝を題材とする伝奇作家(漫画家)として知られている。
様々な画材で着彩された原画は、絵画としても興味深い。

その仕事場の実測図面を起こした。

仕事場はコンクリート剥き出しの箱。そこには創作現場特有の張り詰めた空気が漂っていた。
サソリの剥製、豚の歯の首飾り、羊の頭蓋骨、Rāmāyaṇaのお面など、作家の蒐集物はまるで
博物館の陳列品。これらは、直接作品に登場することがないにしても創作になんらかの影響を
与えていることは間違いなく、諸星世界の秘密を解く鍵かもしれない。

床に敷き詰められた9㎝角の木ブロック(間伐材を輪切りにしたもの)が仕事場に温かみを
添えていた。ところが、その並び方向が壁と平行ではない。目眩と共に部屋が歪んだような
錯覚に陥り、思わず諸星の作品世界に迷い込んだような感覚を覚えた。

編集は日下部行洋+小出真由子。
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                                            実測原図(着彩)


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# by motoki8787 | 2017-01-08 14:16 | お仕事 | Comments(0)
2016年 12月 28日

益子へ

初めて益子へ。
いの一番に参考館(濱田庄司記念益子参考館)へ向かった。下図は参考館の小さな
売店にいらした方から聞いた益子必見七箇所。地元の人の案内は、下手な下調べより
よほど当てになる。

益子の名は今でこそ全国区だが、そもそもは日常の器を生産する鄙の山村だった。
なんの変哲もない常使い。そこに濱田庄司が入植し陶芸活動を始めた。だから、歴史
は浅い。

村にとって濱田の影響は小さくなかったが、有田・伊万里のような形式、様式、伝統
を作ったわけではない。そのため恐らく自由な気風があるのだろう、このまちには若い
陶芸家達が、実は案外、根付いているようだ。

店先で目を引く器の作家を尋ねると、皆いちように若かった。


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# by motoki8787 | 2016-12-28 10:48 | 風景・街あるき | Comments(0)
2016年 10月 18日

まんまるグラス

日本語だと球(sphere)も円(circle)も「まんまる」と云う。
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# by motoki8787 | 2016-10-18 19:25 | デザイン | Comments(0)